満願寺里山
海から遠い当地では、やはり「山の日」に因んでというのが自然の成り行きだろうか。
当所では「里山の整備」プロジェクトが進行中である。
立ち上げて凡そ2年ちかくになる。よく「何時完成ですか?」と聞かれると「完成ということはないのです―里山に関しては」と答えることにしている。
どだい完成のイメージがまだ描けていないのだから、何時と答えられるような代物ではない。 それでは一体なにも思い描くイメージが無いのかと言われれば、それは此処に集う関係者各人が各様に思い描いているところがある筈だと言えようか。
今はまだ、まとまった言葉や文章、あるいはパースに描かれたようなものは無いのだが、すでに「絵にかいた餅」ならぬピザを焼く窯だけは完成間近である。
さらに木工をやる工房の小屋が欲しい、小さな休憩所・ログハウスも建てたいと夢は膨らんでいる。がそれには先立つものが……となる。
そこへボランティア募集という手があるよとくる。 だが、そこにはまた色々な問題が潜んでいる。ボランティアとは、いわば勝手連であるから誰かの選挙活動などではよく機能するだろうが、ハッキリしたゴールの見えないプロジェクトでは運営は容易ではなかろう。
だれがリーダーシップをとるのか、何処を目指して働いていけば良いのかー等々――
それでも誰もなにもしなければ何も起こらないし、何もできない
そこでやはり最後に一言あるとすれば、それは「やってみなはれ」(註)
(註)サントリーの創業者・鳥井信治郎がよく口にした言葉で、歴代の社内では社是ともいえる合言葉――「やってみなはれ」「やってみな判れしまへんで」と続き、「まあ見とくんなはれ」となる。